すた日記その6 それからのこととこれからのこと

 どうも。本来であれば9月21日に担当する予定だった男、すたです。いや、何度も担当日をすっぽかして、謎のタイミングであげる人間は男とは呼べないのかもしれません。Sylphの皆様より数年早く生まれてきただけのモンスターです。

 最近すっかり寒くなってきましたね。季節の変わり目は体調を崩しやすいですが、いかがでしょうか。自分はあいかわらず修論に向けてギャーギャー言ってますが、ブログを書こうと思えるくらいにはボチボチやってます。

 今回はタイトルの通り、それからのこととこれからのことについてつらつらと書いていきます。それからというのは俺がパイロットになった8月27日のことです。8月中に「P検受かりました!」みたいなタイトルで後輩たちへためになるアドバイスを贈る…といった理想の先輩ムーブをかましたかったところですが、もう3か月も経ってしまいました。

この画像をTwitterで見た瞬間、もっとかっちょいい手袋を買おうと誓いました。

 崖から落ちたり、留年しかけたり、感染病が流行ったり、いろいろありましたが初飛びから4年半かけてやっとパイロットになることができました。まあかなり時間がかかってしまいましたね。上記の言い訳を考慮してもめちゃくちゃ遅いです。ツバメのUMA君は二年生でもうPになれそうですよね。(もうなっちゃった?)とはいえ、おそらく一般的な人々より不器用な自分でも、フライヤーとして認められた(ここからがスタートですが)ことは今後の人生の糧となっていくことでしょう。まずは俺にハンググライダーというスポーツをご教授くださったNASAスタッフの方々、そして時には煽りあい、時には励まし合い、また煽りあった足尾人の皆様方、ありがとうございます。特に、俺が山飛び9本目でイチョウの木に引っかかってファルコンをぶっ壊した日にクールに飯を奢ってくれたトーチカさん、ラミナール乗り換え数本目でハングを本気でやめようか考えた時に勇気をくれたハガくんっ!ありがとうございます。あと何気にP検当日背中を押してくれたフジコくんにも感謝してます。実はP検自体は初めてで、それまでP検の許可が出ても「今日の条件はよくないな…」とチャレンジしなかったこともあり、M1の年末から引きずってしまいました。あの日フジコくんから「トライ&エラーですよ!」的なことを言われなかったら、今頃もC級生だったかもしれません。

俺が落ちたであろう崖。謎の突起物が怖い。詳しくはすた日記その3で。

 これはアドバイスになるか怪しいですが、トライすることは何事においても重要ですよね。ハンググライダーについてはケガしない範囲で、という条件付きですが。飛んでる最中に「これに挑戦するぞ!」と考えるのは難しいので、飛ぶ前に「今日はフレアーの前に減速しすぎないようにするぞ!」みたいに一つだけ絶対に意識する目標を具体的に立てておくことがイイと思います。何気なく飛ぶよりも何か一つ成長することができると自分は感じました。ちなみにこの考え方はハヤブサのハルキ君譲りです(多分)。目標に対してうまくいかなくても、何故ダメだったのか、次回意識すべきことは何か、とにかくトライ&エラーです。また、トライしたこと以外でも何か「気づき」があれば、次回の目標にすると成長につながるんじあゃないでしょうか。研究と同じです。「仮説」を立て、「検証」し、また新たな「仮説」を熟考していく。すみません、忘れてください。反省や目標を考えると言っても、考えたふりになってしまっているということが自分にはよくあったので、ログブックに書いたり、誰かに宣言するといった「周りが見てわかる行動」にすると、より強く意識できました。そんなに見返さないログブックに毎回ギチギチに書き詰めたことは無駄ではなかったのかな、と思います。

 「でもそれってあなたの感想ですよね?」

 そうです。これらはあくまで俺の感想と体験談です。上記のことを続けていたからといっても、大会で好成績を残すような明確な実績がなければ、説得力に欠け、それはアドバイスたりえません。では俺が間違いないと信仰を続けている、最強の教えを皆さんにお伝えしましょう。

 「ハングが上手くなりたかったら、一秒でも長く空にいるんや‼」

 これはハング学生大会を総ナメにしてきた圧倒的自己肯定感の塊、巣山まっちょさんという人物の言葉です。俺の同期のナカジくんにはボードゲームお化けと呼ばれています。皆さん、「今日はそんなに上がらなさそうだからぶっ飛びでもいいや」と思っていませんか?「アーベントは疲れるからにささっと降りよ」そう思っていませんか?(もちろん同時侵入を避けるために早めに降りるという安全意識は最重要事項です)しかし、フライトにおける「実践的な」技術というのは、空にいるときにしか上達しないのです。初飛び日和のド安定な日でも、「まっすぐ飛ぶ、滑空比を良くする」と意識するだけで何倍もの価値のあるフライトになるのです。俺もこの教えを信仰し始めてから、ドン曇りの日のフライトですら有難く思い、世界が明るくなりました。この教えを授かったのなら、今すぐに「まっちょ教」に入信し、石岡駅の「俺らんち」へ献金しましょう。ね?世界が明るくなったでしょ?

飛びの先輩たちと飲んだりボードゲームしたりする場所です。

 冗談抜きにして、自分はこれらのいろんな人の言葉や考え方をうけて、ハングを続けてきたなと思います。他のお気に入りを挙げるとするならば、日本酒好きの同期ジョンソン君が言い放った「いい飛びがしたかったら酒じゃなくて野菜ジュース飲め!」です。「これは良かったな」、と思えるアドバイスを挙げてきたつもりですが、やはり何事にも合う・合わないはあります。読んでくれているあなたが「これ良いな」と思ったものがあれば、取り入れ、役立ててくれると幸いです。

やっぱ野菜は大事だよね。

それからのこと、と言いつつ「それまでのこと」になっちゃいましたね。ホントはP検受かってから足尾に行かなかった日の、ハング以外のことでふざけるつもりだったんですが、気付いたら飛びの話になっていました。下の方で北海道調査に行ったり、青森の恐山に行った話などをまとめておきます。

 これからの話をしましょう。ハングフライヤーはPになったら終わりではなく、そこがやっとスタートなのです。とはいえ、修論や社会での忙しさによって、足尾に行きづらいというのも事実。今までかかっていた「お月謝」という制約もなくなってしまいました。「月謝がもったいないから、留年しそうでも月一は絶対行く!俺はNASAの養分には決してならない!」がなくなったということです。

 ここで宣言します。これからも最低月一で飛ぶということは続けていきます。

 この「周りが見てわかる行動」、誓約によって新たな制約ができました。やはり空を飛ぶという特別な趣味はこれからも続けていきたいです。忙しいからと言って、今までの時間や経費を無駄にし、空が飛べないマグルになり下がるなんて、ケチな俺にはできません。また、足尾にいる様々なフライヤーを見ると、このスポーツに終わりはないのだと感じます。世界のトップクラスで戦っている方々ですら、まだまだ成長し続けようという姿勢があります。今のところ自分はツノ無しに乗り換えることも、クロカン取ることも、「大会にバリバリ出場して結果を残すぞ!」という気持ちはありませんが、安全に飛べるペースで続けて、少しづつ成長していきたいです。やっぱ安全に飛び続けるということが一番大事なのでね。大会に出るかどうかは成長した後で考えます。パラも今のところ始めるつもりはありません。まあSylphハングの大先輩イタバシさんですらこの前パラ始めてたから、そのうちやるかもね。

考え方自体は院試勉強とかでも役に立つ。10時間勉強しなかったらその日you tube見ないとか。

 特にオチはありませんが、ハングのこれからについてはこんな感じです。俺らんちに風評被害が出ないように一応言っておきますが、まっちょ教なんてものはありません。ハング以外のこれからについては、まずは修論というピンチを乗り切り、修士号を取得し、社会に認められることが第一です。つまりピンチはいつも誰かにアピールできるいいチャンスなんですよね。自意識過剰に。そして最後の春休みにしみったれた夜をぶっ飛ばすような、九州・中国・近畿のチャリ旅に出て、学生のうちに全ての都道府県を回ることを計画しています。その時はまたブログを書こうと思ってるので、どうかよろしくお願いします。うまくまとめられたのか怪しいですが、それでは修論が終わるまでごきげんよう。

以下、それからのこと

9月2日、マンタで飲み会をした後、北海道調査直前で38℃くらいの熱を発生。
既に7月末にかかってたので流石に陰性だった
9月上旬、B4の研究の付き添いで、岩内岳のカンラン岩を採取。
千歳市の支笏湖もついでに観光。去年も行った「えんむすび」という居酒屋で、
お客さんに覚えてもらえてたのが嬉しかった。

中旬、山形県の十分一でツアー。もっといい写真なかったのか。

下旬、マンタハング+尾崎で長野のキャンプ。アヒージョも星も雲海も日の出も最高だった。

10月、諸事情により金欠だったことと実験により、ちょっと病む。しかし、それらを乗り越えた自信で、後半は無敵だった。

11月始め、一週間ちょいかけて東北をチャリで一周。走行距離はだいたい800キロ。パンクを3回したり、宮城の山奥でチャリが大破しかけたり、過去最多のアクシデント数だった。けど、わりと落ち着いて対処できたし、いっぱい特産品を食べれたので、やっぱりチャリ旅はやめられない。
岩手県二戸市の緑風荘という温泉館。座敷童発祥の地らしい。風呂はひまわり超えたかと思うくらい良かった。
ずっと行ってみたかった青森県の恐山・菩提寺。イタコは寒くなるとおうちに帰るらしいので会えなかったが、菩提寺の風景は、硫黄の匂いも相まってまさに地獄のような不気味さがあった。それまでは綺麗だと思っていた紅葉も、なんだか血や地獄の炎を連想させた。また来たいと思えるくらい良かった。
この旅の目的は恐山にたどり着くことだったため、日本海側を走ってるときは終始、研究の進捗が脳を支配してしまった。新潟の長岡まで行く予定だったが、悪天候とチャリの不調もあり、山形で断念。

P.S ポケモン新作発売しましたね。俺はスカーレット(一日一時間)。お前は?

カテゴリー: その他 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です